韓国古代王朝新羅の王都「慶州」!「屋根のない博物館」にふれよう♪

韓国古代王朝新羅の王都「慶州」!「屋根のない博物館」にふれよう♪

慶尚北道(キョンサンブット)の南東部に位置する慶州(キョンジュ)はかつて、紀元前57年~935年まで約1000年の間、古代王朝の新羅(シルラ)の王都として栄え、世界10大遺跡都市として今でも多くの遺跡や文化財にふれることができて観光客に人気です。

さらに古都の魅力ばかりでなく、郊外の普門(ポムン)リゾートという高級ホテルが立ち並ぶエリアにも注目があつまり、国内外から年間900万人が訪れる観光都市として今でも発展し続けています。

今回は韓国の「慶州」の魅力をお伝えします。

目次

屋根のない博物館 / 慶州

Korea - モアコリア 慶尚北道観光公社
慶尚北道観光公社

朝鮮半島初の統一国家新羅王朝の都として栄華を極めた慶州。

古墳群や王朝の栄華を偲ばせる遺跡に加え、多くの寺院が建てられ仏教芸術の花開いた慶州には寺跡も多く、いたるところに歴史遺産が存在することから「屋根のない博物館」といわれ、見どころが豊富な人気の地方観光地です。

2000年にユネスコ世界文化遺産に登録された仏国寺石窟庵をはじめ、同じく世界遺産である慶州歴史遺跡地区内の主な遺跡をめぐりましょう。

慶州は韓国の各都市からのアクセスもよく、KTX(高速鉄道)を使えばソウルから3,4時間、釜山から30分でたどりつけます。

慶州中心部 / 慶州歴史遺跡地区

Korea - モアコリア 慶尚北道観光公社
慶尚北道観光公社
https://onl.la/KekzjfM

人類の歴史で類をみない千年という長い歳月の間、首都として機能し、歴史的遺産が豊富な慶州に歴史遺跡地区という名をつけ、ユネスコに認定されました。

遺跡の種類によりの5地区に分かれており、計52の指定文化財が含まれています。

月城(ウォルソン)地区 

慶州駅の南側に位置する王宮の跡地で、新羅王宮があった半月城、新羅王宮の別宮であった東宮と月池、金閼智の誕生説話が伝われている鶏林と奈勿王陵、そして東洋最高の天文施設である瞻星台などがあります。

大陵苑(テヌンウォン)地区 

慶州市内の平地に広がる新羅王含む5~6世紀頃に造られた王族の古墳が集まる古墳群で、路東里古墳郡、路西里古墳群、皇南里古墳群、五陵古墳群、財買井などがあります。

南山(ナムサン)地区

慶州の南側にそびえ、露天博物館と呼ばれるほど仏教美術の宝庫で、山全体に王陵や仏像、塔などが散在しており、善徳(ソンドッ)女王の墓もあります。

皇龍寺(ファリョンサ)地区

市内より東に位置する新羅仏教一の規模を誇る寺院地区で、皇龍寺は蒙古の侵入の時に消失しましたが、新羅仏教の精髄である皇龍寺や芬皇寺の石塔が保存されています。

山城(サンソン)地区

慶州の東側にある都を守る要となる砦跡を中心とした地区で、400年前につくられたとされる活山城があり、当新羅の築城術は日本まで伝来しました。

慶州歴史遺跡地区(南山地区・皇龍寺地区・山城地区)
場所慶尚北道 慶州市 九黄洞 312, 一帯
問い合わせ054-779-6100 054-779-8744(慶州市史跡管理所)
https://www.gyeongju.go.kr/tour/index.do

月城地区 / 東洋最古の天文台 瞻星台(チョムソンデ)

瞻星台

7世紀に善徳(ソンドッ)女王によって建造された瞻星台(チョムソンデ)は東洋最古の天文台です。

機能的かつ科学的に積まれている花崗岩のブロックは全部で361個半で、陰暦の1年を表しています。

中間に四角形の窓の上段を基準に最上段までが12段で下段から最下段までも12段になっていて、これは1年12ヶ月と24節気を表現しています。

農事時期の決定や国家の吉兆を占う占星術に用いられたとされています。
瞻星台(チョムソンデ)
場所慶尚北道 慶州市 仁旺洞 839-1
・新慶州駅 タクシー約19分
・慶州高速バスターミナル タクシー約4分
電話番号054-779-8744(慶州史跡管理所)
大きさ高さ 9.108m 下部直径 4.93m 上部直径 2.85m

月城地区 / 雁鴨池 月池(ウォルチ)・東宮(トングン)

月池と東宮

月池(ウォルチ)と東宮(トングン)は新羅時代の王宮付属の園池、離宮跡です。

月池(ウォルチ)

月池(ウォルチ)は、新羅王宮である月城の北東に隣接しています。

674年、三国統一を成し遂げた文武(ムンム)王によって造成された新羅時代最大の人工池です。

1980年代に月池という文字が刻まれた土器の破片が発掘され、元々「月の映る池」という意味の「月池」と呼ばれていたことがわかりました。

国の慶事があるときや貴賓をもてなすときにここで宴会を行ったといわれていて、貴族たちが船を浮かべては池に映る月を楽しんだとされています。

雁鴨池(アナッチ)という名称は新羅滅亡後、廃墟となった池に雁や鴨が飛んでいたのに由来します。

東宮(トングン)

新羅王宮の別宮「東宮」の跡地は「臨海殿址(イメジョンジ)」と呼ばれ、現在は3つの建物が復元されていて夜間のライトアップが幻想的で人気です。

東宮と月池(雁鴨池)
住所慶尚北道 慶州市 仁旺洞 517
・新慶州駅 タクシー約22分
・慶州高速バスターミナル タクシー約7分
電話番号054-772-4041(「東宮と月池」管理事務所)
料金成人(満19~64歳) 2,000ウォン
青少年(満13~18歳) 1,200ウォン
子ども(満7~12歳) 600ウォン
※満65歳以上、6歳以下は入場無料
営業時間9:00~22:00(最終受付21:00)
休業日年中無休

大陵苑地区 / 大陵苑∙天馬塚(デルンワン・チョンマチョン)

天馬塚

有名な古墳公園が大陵苑(テヌンウォン)です。

約40万㎡の中に新羅時代の古墳23基があり、中でも有名なのが古墳の内部に入れる「天馬塚(チョンマチョン)」です。

天馬塚古墳からは国宝第188号にも指定されている金冠や古新羅での唯一の美術品の天馬図(チョンマド)の他、装身具や武器などが発掘され、現在は国立慶州博物館で展示されています。

また園内には慶州で最も大きい古墳「皇南大塚(ファンナムテチョン)」や、新羅第13代王・味鄒(ミチュ)王の墓「味鄒王陵(ミチュワンヌン)」などもあります。

大陵苑・天馬塚
住所慶尚北道 慶州市 皇南洞 53, 一帯
電話番号054-772-6317(大陵苑管理事務所)
交通・新慶州駅 タクシー約18分
・慶州高速バスターミナル タクシー約4分
営業時間9:00~22:00(最終受付21:00)
休業日年中無休
入場料<個人>大人19~64歳-2000ウォン /青少年13~18歳-1500ウォン /子供7~12歳-600ウォン

良洞民俗村(ヤンドンミンソンマウル)

慶州北部にある慶州良洞民俗村は、2010年7月にユネスコ世界遺産に登録されました。

韓国にある民俗村の中でもここは、驪江李氏(ヨガン・イシ)月城孫氏(ウォルソン・ソンシ)という2つの名家が互いに協力し、李朝時代の伝統文化や家並みが現代まで500年以上もそのまま残されている歴史を持つ名門の集落です。

伝統的な両班家屋や藁葺き屋根の家160戸が並び、保存状態や規模、文化財の数と伝統性、自然の美しさなど見る価値の高いものばかりで、現在も人々が暮らし続ける一方、貴重な民俗資料として村全体が大切に保存されています。

良洞民俗村
場所慶尚北道 慶州市 江東面 良洞里 94, 一帯
電話番号070-7098-3569(情報センター)
料金大人 大学生以上 4,000ウォン
青少年 中学生・高校生 2,000ウォン
子ども 小学生 1,500ウォン
営業時間(4~9月)9:00~19:00(最終受付18:00)、(10~3月)9:00~18:00(最終受付17:00)
休業日年中無休 ※良洞村文化館は月曜

世界遺産 仏国寺(プルグッサ)・石窟庵(ソクラム)

吐含(トハム)山
大雄殿の前の「多宝塔」

1995年に仏国寺と石窟庵がユネスコ世界文化遺産に登録されました。

共に仏教国家新羅を象徴する遺産で、統一新羅の宰相であった金大城が751年に両方とも造営を開始しました。

石窟庵が前世の父母のために、仏国寺が現世の父母のために建立されたといわれています。

極楽浄土を具現化したとされる「仏国寺」(プルグッサ)

大雄殿(釈迦如来の彼岸世界)

吐含(トハム)山の中腹に位置する仏国寺は大韓仏教曹渓宗第11教区の本寺であり、最盛期の8世紀には60余棟の木造建物がそびえたった壮大なスケールを誇っていた寺院です。

仏教の経典である法華経の教えに基づいて人間の世界、極楽の世界、涅槃(ねはん)の世界の3つに分けて作られた仏国寺は釈迦の国を再現しています。

場所慶尚北道慶州市進峴洞
電話番号054-746-9913
営業時間7:30-17:00
休業日なし
料金大 人:5000ウォン
青少年:3500ウォン
子 供:2500ウォン
※大人25歳以上/青少年13〜18歳/子供7〜12歳 65歳以上無料。
ホームページhttp://www.bulguksa.or.kr/ 

石仏が見どころの「石窟庵」(ソクラム)

仏国寺からさらに吐含山を登っていくと石窟庵があります。

韓国仏教美術を代表する作品、仏教芸術の傑作と言われる釈迦如来坐像をはじめとする石仏が有名です。

人工の洞窟を作って円形の主室の中央に祭られた高さ350cmの石窟庵の仏像は仏の絶対的な悟りを得た瞬間の微笑を再現しています。

特に、360枚あまりの板石で作られた円形の主室のドーム型天井は、8世紀半ばの新羅人の科学水準を物語る建築技法として知られています。

場所慶尚北道慶州市進峴洞999
電話番号054-746-9933
営業時間7:00-17:30(10.2.3月)、6:30-18:00(3-9月)、7:00-17:00(11-1月)
休業日なし
料金大 人:4000ウォン
青少年:3000ウォン
子 供:2000ウォン
※大人19歳以上/青少年13〜18歳/子供7-12歳/65歳以上無。

まとめ

朝鮮半島を初めて統一し栄華を極めた新羅王朝の古都であった慶州は、いまでも韓国の古き良き様子を知ることができる大変おすすめのスポットです。

現在の韓国の建物や文化、仏教の起源ともいうべきエリアですので悠久の古都慶州を大いに楽しみましょう。

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